両備グループ
代表兼CEO 小嶋 光信
好天に恵まれて、まさにドローンスクールの開校にふさわしいすがすがしいお天気の中で尾道市長はじめご来賓のみなさんに出席いただいて、お蔭さまで素晴らしいセレモニーになりました。
皆さんも何で中国バスがドローンスクールと思われるかもしれません。
実は地方公共交通はコロナ禍の前から経営が苦しく、観光バスや高速バスを収益源で支えて何とか経営していましたが、コロナ禍でこのビジネスモデルが完全に壊れてしまいました。アフターコロナでも支える収益源を失ったうえに10~20%の利用客減が予測され、少子高齢化の旅客の逸走が10年早まってしまったという危機的状況になっています。
そもそも地方公共交通の使命は生活交通としての移動の確保だけではなく、地域の活性化と観光の振興をも担っていますので、何とか事業の存続を図らねばなりません。地域や自治体のみなさんにご支援を戴くだけでなく運輸外収益を自助努力しようということで両備グループ挙げて取り組んでいますが、中国バスは夢のある事業としてこのドローンスクールを一つの柱に育てていこうということになりました。
ドローン自体も黎明期にあり、資格や免許がこれから法制化されていくでしょうが、両備グループとしては同じ岡山発祥の(一社)全日本ドローン教習所協会(ADA)の協力を得てADA広島ドローンスクールを開校することにしました。
ADAは既に岡山から東の系列の自動車教習所をベースに事業化されているので、両備グループは広島はじめ西日本に向かってバッティングしないように事業化を進めて行こうと思っています。
まずその第一歩を尾道市の原田中学校跡地を管理しているNPO法人原田芸術文化交流館のご協力を得て開校することにしました。 この尾道の地を選んだのは、 1. 人口密集地は航空法の関係で国土交通省への申請が必要で、その上安全の面からも尾道の原田中学校跡地は人口密集地ではないため許可はいらないこと。 2. グランドで実技ができるうえ、雨天では体育館が利用でき、また教室で座学ができること。 3. 今後ドローンツーリズムも観光面で期待でき、山あり、海あり、島あり、歴史と文化ありと尾道市は総合力で最高の立地であり、且つ地元や行政も観光に大いに力を入れられていて協力的であること。 等があげられます。
ドローンで撮影された映像は直ぐにSNSで世界に発信することができ、瀬戸内海の尾道としての魅力を伝えるには絶好のロケーションであり、地域と我々スクールとがウインウインの関係を築けると期待しています。
尾道市がドローンのメッカになれるように大いに頑張りたいと思います。
今後はスクールのみならず、物流にドローンタクシーのような人の輸送に、また高所の点検など幅広い業務にドローンが事業化されていくと思いますので、大いにノウハウを蓄積して次なるドローン事業の創業をしていきたいと思います。